趣味から始めた陶芸 – 小鹿田焼との出会いから自宅工房まで
はじめに
誰もが持っている「いつか始めたい」という思いを実現させ、趣味から本格的な制作活動へと発展させていく過程は、多くの人の心に響く物語となります。この記事では、小鹿田焼との偶然の再会をきっかけに陶芸の世界に飛び込み、独学で技術を磨きながら、新たな目標に向かっていくブログを書いていきたいと思います。
陶芸との出会い – 小鹿田焼の里での再発見
妻との大分県日田市の小鹿田焼の里への訪問は、単なる観光以上の意味を持つ転機となりました。古くから続く伝統的な焼き物の里で、職人たちが丹精込めて作り上げる陶器の数々。それらを目にしたとき、かつて抱いていた陶芸への興味が鮮やかによみがえりました。
小鹿田焼は、大分県の重要無形文化財に指定される伝統工芸です。その独特の飴色の釉薬と、刷毛目文様で知られる温かみのある作風は、多くの人々を魅了してきました。この地で目にした陶器たちは、「自分も作ってみたい」という潜在的な願望を強く刺激する存在となりました。
独学での陶芸の始まり
2年前、その思いを実現するための第一歩を踏み出しました。初めは誰もが通る入門編として、オーブン粘土を使用した制作から始めました。オーブン粘土は、家庭用オーブンで焼成できる手軽さが特徴で、陶芸の基本的な成形技術を学ぶには最適な材料でした。
独学での学びには、インターネットの情報や書籍が大きな助けとなりました。基本的な手びねりの技法から、形を整える方法、表面処理の技術まで、一つ一つ試行錯誤を重ねながら習得していきました。
技術と設備の進化
オーブン粘土での制作経験を積んだ後、より本格的な陶芸への挑戦を決意しました。専門の粘土を購入し、素焼きから本焼きまでの本格的な制作プロセスを自宅で行うための環境を整えていきました。
自宅での焼成設備の整備は、陶芸家としての大きな飛躍となりました。電気窯の選定から、作業スペースの確保、道具の揃え方まで、すべてが新しい学びの連続でした。失敗を恐れず、様々な技法や釉薬を試すことで、自分らしい作風を模索する日々が始まりました。
現在の制作活動
現在の主な制作品目は、日常使いの器を中心としています。茶碗やぐい呑みなど、生活に密着した器の制作に力を入れています。これらの器は、使い手の日常に寄り添い、その生活を豊かにする存在であることを願って制作しています。
特に茶碗制作では、手に馴染む形状や重さ、口当たりの良さなど、使い勝手を重視しながら、見た目の美しさとのバランスを追求しています。ぐい呑みでは、手に収まる心地よさと、お酒を美味しく感じられる形状にこだわっています。
今後の展望と目標
次なる目標として、フリーマーケットサイトでの作品販売を視野に入れています。これは単なる販売という以上の意味を持ちます。自分の作品が誰かの生活に彩りを添える存在となること、使い手との新たな出会いを通じて、さらなる創作の励みとすることを期待しています。
販売を始めるにあたっては、作品の質の向上はもちろん、適正な価格設定、魅力的な商品写真の撮影、丁寧な梱包方法の確立など、検討すべき課題が多くあります。これらの準備を着実に進めながら、自分らしい作風をさらに確立していきたいと考えています。
おわりに
小鹿田焼の里での偶然の再会から始まった陶芸の journey は、まだ始まったばかりです。独学ならではの試行錯誤や、手作りの温もりを大切にしながら、これからも一歩一歩、技術を磨いていきたいと思います。
そして、自分の作品が誰かの日常に寄り添い、その生活を少しでも豊かにできることを願いながら、新たな挑戦を続けていきます。陶芸という伝統的な craft を通じて、現代の生活に温もりと潤いをもたらす作品を生み出していくことが、これからの私の目標です。
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